まとめの文と日記の文

僕は今回の滞在の成果として、「次に住む町の僕へ」と「7月30日の出来事」という二つの作品を展示しています。
「次に住む町の僕へ」は林間学校(※被災地・地元・都市のこどもたちを対象に各ジャンルの専門家によるサマーキャンプ「越後妻有の林間学校」。夏休みの週末を中心に開催。)の最終日に行われた絵手紙ワークショップで、参加者が林間学校での思い出をハガキに絵と文でまとめたものの展示です。ふつう合宿が終わったあとに「家に帰る」と考えるのではなく、「これから住む場所へ行く」という意識をもたざるをえなくなるかもしれないと思いました。

絵手紙はそれぞれの家に送ったのですが、避難所から引っ越しをするということで住所が決まっていなかった姉弟が一組いて、このタイトルを思いつきました。

「7月30日の出来事」は7月30日の観測史上最大の大雨の中で起こった林間学校での様々な想定外の出来事から生まれたスゴロク遊びと、大雨被害による土砂の展示の組み合わせです。

展示は三省ハウスとかまぼこアートセンターの二カ所で行われており、三省ハウスでは、ワークショップで校舎全体をスゴロク盤にしたてた「三省ハウスゴロク」の再構成版とテキストを展示し、かまぼこアートセンターには、十日町へ土砂ボランティアにいって民家からかきだした土砂を展示してあります。
以下、三省ハウスに展示中のテキストの引用です。

7月30日の三省ハウス
2011年7月30日の三省ハウスはまさに逆境の連続の林間学校だった。
前日から続く大雨の影響で三省ハウスは軟禁状態になり、ワークショップ担当の小沢剛さんは道が途絶え到着できず、代わりのプログラムを考える僕は朝からスズメバチに刺され、林間学校の参加者の半分は福島、宮城で被災した子どもたちの中、三省ハウス自体が近隣の住民の避難所に指定される。
悩む僕は、子どもたちの目の前にあることで遊びを考える姿勢を見て、みんなで校舎全体を「スゴロクハウス」に変えてしまおうと思いついた。
それぞれのマス目にみんなが思いつく遊びやハッピーになれる言葉などを書き込んで、外にはでられないけれども今いる場所を思いっきり楽しめる場所にしようと思った。
小沢さんは結局来られなかったが、彼が用意していた、紙袋で衣装をつくるワークショップもコラボさせ、大人も子どもも紙袋だけで面白い格好に変身して、スゴロクをしながら不思議な格好の人たちが校舎中を一進一退駆けまわり、気がつくと空は晴れていた。

林間学校で、軟禁状態だった三省ハウスの中ここだけが楽園のようだったと語っていたスタッフがいました。
実際楽園だったかどうかはわかりませんが、なんの準備もない中でも工夫や気持ちの持ちようでおもしろい場はつくれるということを今回感じました。

でも一方で同じ時にどうしようもない被害が起こったことも現実で、その状況を知りたいと思い十日町の土砂ボランティアに行く事にしました。
僕の行った現場は街のほぼ中心市街地。
川の水が氾濫し、床上何十センチも土砂水が流れ、家の中、外のガードレールなど様々なものが壊れていました。
土砂は粘土質でネバネバしていてかきだしにくい。
たくさん家からゴミがでる。
3月の地震の爪痕が残る中での大雨、いろんな意味で大変持久力がいる場所です。
しかしここでも危機的な状況の中でいろいろな人たちが集まり、たくさんの可能性が生まれるきっかけにもなっていると思いました。

まとめの文と日記の文
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